トップ / コラム

P&ID の計装記号|ISA-5.1 と関連する規格の整理

2026-10-18

P&ID を描くとき、計器の記号と識別の付け方を社内で揃えておかないと、図面ごとに読み方が変わります。計装の記号の決まりとして広く使われているのが ISA-5.1 です。ここでは、ISA-5.1 と関連する規格・技術報告書の役割を整理し、凡例を決めるときの確認項目を挙げます。

  1. ISA-5.1 が決めていること

    現在の版は ANSI/ISA-5.1-2024「Instrumentation and Control Symbols and Identification」です。計器・機器とその機能を図示し、識別するための統一的な体系を定めています。目的は、計測と制御に使う計器と計装システムを、統一的な方法で表すことです。

  2. 読み手と対象の業界

    ISA の委員会は、化学・石油・発電・空調・金属精錬など多くの業界で使えるとしています。フロー図を読む人が、計装の専門家の知識がなくても、プロセスの測定と制御の手段を理解できることを目指しています。P&ID は運転や保守の担当も読むので、この考え方は凡例づくりの基準になります。

  3. 2024年版で変わったこと

    名前が「Instrumentation Symbols and Identification」から「Instrumentation and Control Symbols and Identification」に変わり、制御の記号も含むことを明確にしました。新しい記号や新しい技術、ループ図の記号表も加わりました。社内の凡例が古い版のままなら、どの版に従うかを決め直します。

  4. あわせて読む技術報告書

    それまで附属書にあった内容は、2つの技術報告書に分かれました。ISA-TR5.1.02 は識別の体系の指針、ISA-TR5.1.03 は図記号の当てはめ方の指針です。さらに ISA-TR5.1.04-2026 として、PFD と P&ID に何を書くかの実務的な指針が出ています。

  5. ループ図は ISA-5.4

    計器ループ図には ISA-5.4 があり、設計・施工から起動、運転、保守、変更までの各段階で使うループ図の作り方を示しています。ループの構成要素や相互接続などの最低限の記載内容を定め、記号は ISA-5.1 に従います。P&ID とループ図で記号の決まりを揃えておくと、照合が楽になります。

  6. 社内の凡例で決めておくこと

    凡例シートに、従う規格と版を明記します。規格にない社内の記号や略号を使う場合は、凡例に追加し、意味を書きます。客先の指定がある案件では、客先の凡例と社内の凡例のどちらを優先するかを、設計の始めに決めておきます。

  7. P&ID と計器のリストを突き合わせる

    P&ID の計器の識別番号と、計器リストの番号が一致しているかを確かめます。番号の重複や、図にあってリストにない計器、その逆を探します。図面を改訂したときは、リストも同じ版で直したかを確かめます。

ISA-5.1 は記号と識別の土台で、技術報告書とループ図の規格がその使い方を補います。従う版を凡例に書き、図面とリストを同じ決まりで揃えておくと、読み違いと手戻りを減らせます。

EggAI の P&ID・機器リストのAIは、工程の資料から P&ID と機器リストのたたき台を作り、最終の確認は技術者が行う前提で使います。資料(PDF)で、画面と進め方をご覧いただけます。

資料を請求

資料請求(無料)

ご入力のあと、担当より資料をお送りします。オンラインでの15分のご説明や、実際の書類で試すご相談も承ります。

ご関心のあること任意・複数可